S&T式 参考書・問題集レビュー, 古文・漢文 , Leave a comment
S&T式 参考書・問題集レビュー

【早め早めの対策が必要】

古文は国語の一部で、大きな得点は割り振られません。しかし得意不得意がハッキリ分かれる、つまりきちんと勉強したかしなかったかが、明確に得点に反映されます。したがって、ここでの差が結局勝負に影響してくることは十分に考えられます。古文が必要である場合には、油断せず普段からきちんと勉強に取り組んでおかなければなりません。この積み重ねが以外とモノを言います。

古文の学習は色々と誤解を生じ易いところがあります。例えば、「古文は昔の日本語だから、ある程度は読めば分かる」という誤解。古文は確かに昔の日本人が使っていた日本語で、現代語の祖先では有りますが、現代文を読む感覚で読むことは出来ません。古文独自のルールや世界観がその中に含まれていますので、無勉強で読んでも意味は分からず、ましてや試験問題に解答することなどはおぼつかないでしょう。

この誤解の延長線上として、「日本語だから少し時間が有ればできるようになる」というものもあります。大学入試でも1、2ヶ月くらいあればいいだろう・・・そんな考えで勉強を放置している受験生も見たことが有ります。そういう場合、かなりの確率で大きな失点をします。なぜかと言えば、古文という独自の言語体系に対して、付け焼刃の知識ではごまかしが効かないからです。日本語に似た別の言語を学ぶ・・・そのくらいの心構えで取り組んだ方がいいと思っています。

このように厄介な古文ですが、必須学習量の圧縮が困難なのに対して、配点が大きくないのが極めて厄介です。一生懸命勉強しても、それで大勢が決することは有りません。ですから、そうした部分においては、英語や数学と同じように時間を割いて勉強してしまうと、やりすぎということになってしまうのです。あくまで国語の一分野だけれども、学習内容的にはそれ以上に頑張る必要が有るかも・・・というさじ加減が非常に難しいポジションです。ですから、試験直前などで慌てて詰め込もうとして詰め込みきれない、という悲しい事態を招かないよう、普段からの学習を積み重ねておくことが大切なのです。

【参考書の選び方】

さて、家庭学習を行なう場合には、おおむね次のような参考書を準備したいところです。

  • 文法書:古文学習の軸。読むための知識を身につける。
  • 単語帳:古文独特の単語を暗記する。
  • 副読本:古文の世界観、当該時代における常識などを知る。

以上を揃えた上で、更に文法ドリルや問題集などをレベルに合わせて選択し、演習を行ないましょう。大学入試の目標が定まれば、過去問や予想問題集なども適宜挑戦してみるとよいでしょう。

とはいえ、古文の参考書はかなり多いです。上記に挙げたもの以外にも、「センター試験用解説本」や「古文解釈」といったように分野分けできるくらい多数のジャンルがありますし、またどのジャンルでも、異なる著名予備校講師などが執筆した参考書が、各出版社からそれぞれに発行されています。一体どれをどのように選べば良いのでしょうか。

【誰か一人に絞る】

とりあえず参考書売り場に行ったら、軸となるべき文法書を手にとって読み比べてみましょう。読んでみて読み易い、分かり易いと感じる本があれば、その著者があなたにとってのアタリです。それ以外の分野の参考書で必要なものも、同じ著者の手によるものでそろえてしまいましょう。

なぜか? どの本でも文法の解説や暗記する内容に差は有りません。当たり前です。しかしそこへアプローチする方法、捉え方、暗記の仕方などに、各著者で少しずつ差が有るのです。ですから、複数の著者で参考書をそろえてしまうと、文法書ではこうだけど問題集ではこうで、解釈本ではこう・・・というように、それぞれの参考書ごとに異なる解法を見につけることになります。

もちろん最終的に言っている中身は同じですから、少し考えれば分かることではあるのですが、効率性から考えると、あまり良いとは言えません。ですから、できる限り効率的に学習を進めるためには、相性がマッチする参考書を選び、その参考書の著者の本を徹底的に使い込むようにすると、かなり楽に学習が進むと思います。

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