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S&T式 大学別対策の核心 早稲田・慶應編

徹底的な「過去問」への習熟が最後に合否を決める

早稲田、慶應に合格する戦略をとる上で最も重要なファクターは、実は「過去問」への取り組み方です。これは、早稲田・慶應(上智の上位学部含む)対策特有のものであり、GMARCHへの合格戦略とは、かける時間においても、実践する時期においても、一線を画するものです。「過去問」に徹底的にこだわって、馴れ親しみ、時間をかけて付き合って、習熟する必要がある。それが出来た者から順番に合格していくと言っても過言ではないくらいです。その理由を今からお話しましょう。

① 解くべき(時間をかけるべき)問題なのか、捨てるべき(極力時間をかけない)問題なのか、試験会場で自力で判断できる能力を身につける

早慶の各学部の合格最低点は6割~7割5分程度です。つまり、満点をとる必要がない(対極にあるのはセンター試験で、こちらは難易度に上限がある故に9割~満点が必要になるケースがある)。もっと正確に言えば、満点をとれるようには問題が作られていないわけです。そして、問題量に対する時間的な制約も非常に厳しい。すごく力のある生徒でも、緊張感高まる試験本番で、解けるレベルに設定されていない問題(罠問題です)に大部分の時間を割いてしまい、本来得点するべき問題が手付かずとなり、不合格になるケースは、毎年、必ずあります。

この要件から導き出される結論は、「得点すべき問題」と「捨てるべき問題」を見極める必要がある、それを見極める能力を身につける必要があるということです。私たち戦略サポートチーム、講師陣が見れば、一瞬でその区別がつきます。しかし、本番の試験会場には自分しかいません。だから、自分自身にその見極め能力が備わるように、徹底的に「過去問」に馴れ親しむのです。「過去問」にド正面から取り組み、多くの時間をかけて演習すると、この能力は必ず身につきます。

ちなみに、これは戦略プラン立案上の重要問題「どの教材レベルまでやるか」ということにも大いに関係しています。つまり、早慶対策で「満点」をとろうとする戦略・教材を選択していたら、ほぼ必ず失敗するということです。いわゆる重箱の隅をつつく問題を得点出来たら、早稲田・慶應に合格するのか?答えは「No」です。むしろ普通の受験生ならば、不合格に近づくとすら考えます。早慶の各学部合格最低点をとるために最も必要な要素は、センター試験で必ずとるべきレベルの問題を絶対に取りこぼさないという一点につきます。早慶の問題の中で、センターレベルの絶対に落とせない出題論点を足していくと、丁度、合格最低点の6割~7割5分になるのです。ここを絶対に落とさない勉強こそが、早慶を決めます。悲しいことに、皆、難問の対策に躍起になって本当に大事な基礎部分の知識が大いに抜け落ちている。そこを「完璧に」埋められた人が、本当は勝ちます。

② 志望学部の出題の傾向と特徴を知り、自分に何が不足しているのかを知る

「過去問」の効用として当たり前のことですが、頻出の分野と問題形式を知ってください。受験勉強はマクロ的な勉強(英語で言えば①単語・文法語法・イディオムの知識パーツを入れ込む→②英文解釈→③長文読解という風に、特殊な問題形式にとらわれないで一般的に行う流れのこと)から始めて、その完成が一定レベルで見込まれるようになった時、ミクロ的な勉強(これも英語で例えると、志望学部で自由英作文が出る、又は、文法語法の正誤箇所指摘問題が数多く出る等で、その特有の対策をするなど)で締めます。自分に足りないものは何か、何を埋めるべきか、その指針を「過去問」から得るのです。

③ 知識を点数に変える「アウトプット」の訓練

インプットした知識はそのままでは絶対に点数になりません。アウトプットの演習を積んでこそ初めて、知識が点数へと昇華します。早慶の場合は、本来は基礎的な知識で解けるはずの問題を、非常にうまく隠して難問に見せるのが得意です。また、知っているはずの知識を別の角度から問うことによって、未知の問題のように見せてしまうという工夫も多い。そういう良いトリックを見破る術も「過去問」から得られます

「過去問」への習熟はいつ行えばいいのか?

まず、受験勉強の開始時、志望校+志望学部が定まった段階で、最新の年度のものを試験時間の通りにやってみてください。勿論、点数は気にしない。自分が最後に乗り越えるべき壁の正体を、具体的に体感してください。そことの差を埋めるのが受験勉強であり、それに必要なのは、戦略とスケジューリングです。

早慶に絶対に合格したい志望者ならば、理想的には、「夏休み突入と同時」に徹底的な過去問演習を始めるべきです。そこで、逆算してみてください。早慶レベルの過去問演習に入るためには、基礎力は、ほぼ完成の域(センター形式のマーク模試8割レベル)になくてはダメです。それ未満の実力ならば、一刻も早く早慶過去問演習に入ることができるように、基礎力完成を何が何でも急いでください。夏休み前に、センター過去問・マーク模試8割レベルというのは、正直、結構しんどいと思います。しかし、安全圏で合格できる人は、このペースでやっています。この状態になるために、では、いつから受験勉強を開始すればいいのか。だんだん、逆算できていきますね。

一番遅くとも、9月のアタマには、過去問演習に没頭できる体制をつくらなければ、かなり苦しいです。私立の最高峰、早慶に合格するためには、これは絶対に必要な試練なのです。合格したかったら、やるしかない

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